先生方から、特に若い職員さんのお話しを伺う中で、次のような共通の特徴があるように思います。
・会話で表現することが苦手で、後からメールで伝えてくることが多い
・我慢が苦手で、思い通りにならないことに対して拗ねたり、感情的になることがある
・自分の都合の良いように解釈するため、後でもめることがある
・人の好き・嫌いが激しく、苦手な人を過度に避ける傾向がある
これらは、すべてコミュニケーション能力の稚拙さに起因することですが、親や学校から注意を受けたり、自分の意見を話す機会に恵まれなかった、若い職員さんに多いように感じます。
院長や先輩から注意・指導を受けると、親から苦情が来たり、本人がうつ病に罹患したりするケースがあり、注意指導もままならない状況もみられます。
医療機関の対応として、彼らが得意な方法でコミュニケーションをとってもらいながら、徐々に改善策を講じるという二本立てで考えることで、徐々に変わってもらう方法をおすすめしたいと思います。
彼らが得意なこととしては、たとえば
・マニュアルに従って業務をこなしていくこと
・携帯電話でメール報告すること
があります。
若手職員と一緒になって業務マニュアルを作ることで、院長や先輩職員とのコミュニケーションを図ります。
また、出来上がったマニュアルに沿って、丁寧に指導してあげることは、根気がいりますが、会話をする訓練としても効果があるようです。
また、日報や週間報告書の提出を携帯メールで行ってもらい、徐々に紙や会話でも報告できるように育てるといった工夫すると、良い成果につながるのではないでしょうか。
徐々に改善してもらう方策としては、例えば
・何でもよいので、3分間話してもらう
という形で、和やかな雰囲気でスピーチをしてもらう機会を作る方法が考えられます。
旅行や趣味の話を聞いた院長や先輩職員も、後でそのことについてもっと尋ねてあげると、本人とのコミュニケーションづくりの良いきっかけになるでしょう。
彼らが苦手だと思っている人は、普段ほとんど話さない人がほとんどです。
会話のきっかけを作るこのような取り組みは、特に若い職員さんを戦力化するために良い方法のひとつです。