医療機関や福祉施設は、働く方にとって、精神的ストレスの溜まりやすい職場のひとつです。
患者さんや利用者の方は、みな具合が悪く、不自由な思いをされており、そのような方を相手に仕事をしているため当然のことかもしれません。
ストレスが発散されずに溜まっていくと、患者や利用者に矛先が向けられ、時として虐待などに発展することは、ニュースや新聞を見ても分かります。
このような問題行動の背景のひとつとして、職場のストレスが考えられます。
ストレスを解消する工夫も、医療機関や福祉施設では大切になってくるでしょう。
ストレスを発散するための取り組みとしては、たとえば
・勤務体制を柔軟でゆとりあるものにする
・同僚間で褒めあい、助け合う行動を高く評価する
といったことが考えられます。
勤務体制を柔軟でゆとりあるものにするとは、例えば
・勤務シフトのメニューに短時間のものを加え、変形労働時間をうまく使う
・有給休暇を計画的に設定し、連休をとることを義務化する
・報告書を減らし、又は報告の仕方を軽減する
などが考えられます。
深夜勤務の後、日勤をするような状態が続き、常に患者さんや利用者さんに付きっきりの状態では、ストレスが溜まるのも仕方がないように思います。
リフレッシュしてもらうために、連休を取る他、医療機関からスーパー銭湯のチケットや映画のチケットを配布するのも良いかもしれません。
同僚間で褒め合い、助け合う行動を高く評価することについては、
・当院・当施設の人材像を明確にする
・人材像の見本となるような方は、賞与や昇給のタイミングでもプラスの査定をすることを明らかにして説明し
ておく
ことなどが考えられます。
医療機関や福祉施設の中には、クレドを作って、関わる全ての方たちに対する行動基準を定め、スタッフ全員で共有しているところもあり、職場の雰囲気作りにも役立っているケースがあります。